CLAP! CLAP! は、ディジ・ガレッシオやL/S/Dなど多数の名義で活躍するイタリア人プロデューサー、クリスティアーノ・クリッシがアフリカ大陸の民族音楽への探究とサンプリングに主眼を置いてスタートさせたプロジェクトである。
様々な古いサンプリング・ソースを自在に融合して、それらを極めてパーカッシヴに鳴らすことによって実に個性的なサウンドを確立している。
その音楽体験におけるキーワードは「フューチャー・ルーツ/フューチャー・リズム」。CLAP! CLAP! の使命は、トライバルな熱気と躍動感に満ちていながらも、伝統的サウンドの優美さと本質を決して失わないダンス・ミュージックを提示することである。2014年にリリースされ昨年CD化されたファースト・アルバム『TAYI BEBBA』は、ビートミュージック〜ベースミュージック・リスナーから辺境~民族音楽ファンやサイケ系インディーロック・ファンまで巻き込んで大ヒットを記録中、その勢いを更に加速させる日本独自企画アルバム『TALES FROM THE RAINSTICK』を2016年5月にリリースした。2022年には、イタチアのパーカッショニストDomenico Candelloriと正式ダッグを組みTOROZEBUとしてアルバムを完成させた。マイク・ディーンからババトゥンデ・オラトンジまで様々なインスピレーションを受けて、過去と未来のグローバリズムが邂逅したサウンド・クラッシュとして見事に昇華させている。CLAP! CLAP!名義の最新作に大きな期待を託しているここ最近である。

TOMOE MAEYAMA